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チューリップフェスティバル

著者 Shigeru Nakamura

カナダの首都オタワで毎年開催されるカナダ・チューリップフェスティバルは「友好」をテーマに今年で60回目を迎え、5月4日から21日まで開催されます。毎年スケールが拡大され、世界最大のチューリップフェスティバルとも言われています。そもそもこのフェスティバルは1945年にチューリップの球根が贈り物として届けられたことから始まりました。

オランダのジュリアナ王女は第2次世界大戦中にドイツナチス軍の占領から逃れるため、
1940年5月10日にカナダに亡命し、1943年、三人目の子供を出産することになりました。皇族の場合はオランダ領で出産しなければならないという決まりがありますが、カナダ政府の配慮でオタワのシビックホスピタルの部屋をオランダ領と制定し、ジュリアナ王女はそこで娘を出産しました。オタワが安全な避難場所を提供してくれた感謝のしるしとして、1946年の秋、2万本のチューリップの球根がオランダよりカナダに送られました。それ以来、オランダの一般の人たちもチューリップの球根をオタワに送るようになり、毎年春になると、オタワでは数多くのチューリップが咲き、数年のうちに、チューリップはオタワの象徴になりました。

1951年にはおよそ20万個のチューリップの球根が集まり、オタワ市振興委員会はチューリップの花が咲く時期に、チューリップフェスティバルを開催することを決定しました。
1953年には著名な写真家マラーク氏が美しいチューリップの写真を撮って世界に発信したことからフェスティバルの規模は拡大し、今では国際的に高い評価を受け、世界中から多くの訪問者が訪れるようになりました。

その後、オランダ皇室とオタワ市民はチューリップフェスティバルを通して友好関係が続き、1967年、フェスティバル参加を目的にオランダ女王となったジュリアナ王女が来加しました。また、女王がオタワ滞在中にこの地で誕生したマシュグリート王女による1995年のカナダ・チューリップフェスティバル公式訪問を機に、チューリップは友好シンボルとして重要な位置をしめるようになりました。

カナダ・チューリップフェスティバルは国際的な友好や花の文化に多大な貢献をした市や国を選んで主催の権限を与えてきました。1997年には園芸文化と生け花など花を使用する芸術分野で大きな貢献をした日本に敬意が表され、日本の富山県トナミ・チューリップフェスティバルと姉妹関係が結ばれました。日本から生け花の師匠が招かれ、生け花、盆栽、和太鼓、日本舞踊、書道、折り紙、凧などを通じて日本の文化伝統が紹介されました。2000年にはオタワのアメリカ大使館が新設されたことにより、”Between Friends” というテーマでアメリカが開催国になりましたが、最近では、様々な国が協力してフェスティバルを主催するようになりました。

メイン会場は国会議事堂とフェアモント・シャートーローリエ―・ホテルの裏手にあるメージャーヒル・パークとユネスコ世界遺産に指定されたリドー運河沿い(ダウズレイクまでの約9㎞に及ぶチューリップルート)にあるコミッショナーズ・パークで、その他にも自然博物館、アートセンター、文明博物館、国立美術館、ナショナル・キャピタル・コミッションなど国立機関の主催で、フェスティバルは様々なところで開催されます。フェスティバル最終日にはリドー運河での色とりどりの花で飾られたフローティラ(ボート)パレードを楽しむことができます。

多くの花が咲き乱れるこの美しい時期にカナダの首都オタワを訪れてみてください。

チューリップフェスティバル
http://www.tulipfestival.ca/
ナショナル・キャピタル・コミッション
http://www.canadascapital.gc.ca/
オタワ観光局
http://www.ottawatourism.ca/

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