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アルゴンキン州立公園

著者 Shigeru Nakamura

私がカナダで一番気に入っている場所はアルゴンキン州立公園。1893年に州立公園に指定されオンタリオ州で最も歴史の古い公園で、アウトドア・ファンにとても人気があります。州立公園に指定された理由は野生動物の生態環境を保護するため、公園内の農業の拡大を防ぐため、そして、ここを源流とする6つの川の水質を守るためでした。

大小2000以上の池や湖、川を含めた面積は7630キロ平方メートルで東京都の約3倍の広さがあります。全長2000㎞のカヌールート、3か所に分かれた140㎞のバックパック・トレール、60号線沿いからアクセス出来る15のトレールがあり、さらに、カヌーや自らの足でしかアクセスすることのできない奥地のキャンプサイトは2000以上点在しています。
アルゴンキン州立公園は50種類以上の哺乳類、30種類以上の両性爬虫類、140種類以上の野鳥などワイルドライフの宝庫。およそ2000頭のブラックベアー、約4000頭のムース、25のオオカミの群れ(各群れは5頭から8頭)、オジロジカ、キツネ、ビーバー、イタチ、コヨーテ、ハリネズミ、スカンク、アライグマなどの数多くの動物が公園に生息し、早朝や夕方の時間帯、それらの動物たちと遭遇するチャンスが高まります。

この公園では多くの広葉樹、特にシュガー・メープル(さとうかえで)が公園の半分を占めおり、西側ではその割合が高くなっています。その他、ブナ、白樺、アスペン、ツガ、二本松、五葉松、えぞ松、カラマツ、バンクス松、ヒノキなどの数多くの木々が育っています。葉に含まれる葉緑素(クロロフィル)が太陽の光と二酸化炭素を吸収し、酸素と糖分を製造する光合成が行われますが、9月になると気温の低下とともに光合成のスピードは緩まります。葉で生成された糖分や窒素などの養分が木の根に貯蔵されると葉緑素は分解され、隠れていた黄色の色素、カロチノイドが表面に現れ葉が黄色くなります。シュガーメープルは葉に残っている糖分を赤色の色素・アントシアニンへと変化させることができます。アントシアニンは紫外線からまた冷たい空気からも葉を保護し、長い間、葉を枝に残すことで、多くの養分を根に貯蔵することができます。葉が深紅に変わるのはレッドメープルで、シュガーメープルはオレンジ色に変わるのが特徴です。

紅葉ルートはその年の気候によって微妙に変わりますが、いくつかのお勧めルートをご紹介します。公園内を横断している60号線はウエストゲートからイーストゲートまで56㎞。ウエストゲートから15㎞から16㎞地点、アロフォンパインへの紅葉キャノピーをはじめ、20㎞地点のソースレイクに向かうルート、25㎞地点のトラックアンド・タワー・トレール、38㎞地点のセンテニアルリッジ・トレール、40㎞地点のロックレイクに向かうルートと高台から見下ろすことができるブースズ・ロックトレールなどが紅葉を楽しめる場所としてお勧めです。

ルック・アウトトレールは一部紅葉している木々がありますが、針葉樹が広がる観光ルート。このトレールには35億年前に形成されたカナディアン・シールド(カナダ楯状台地)の一部がむき出しになっていて、第4氷河期時代に氷河が押し出した巨大岩石、花崗岩、片麻岩が残っていることから地質に興味を持つ人たちの人気のスポットになっています。
西向きに位置するルックアウト・トレールの高台は、夕景の撮影に最適の場所でもあります。

自然の宝庫、アルゴンキン州立公園。秋の美しい紅葉は勿論ですが、季節を問わず、素晴らしい自然を満喫できるお勧めのスポット。オンタリオ州を訪れたら是非、アルゴンキンまで足を延ばしてみてください。きっと、自然との素晴らしい出会いがあるでしょう。
次回はアルゴンキン州立公園パート2。ムースやその他の動物の生態をご紹介します。
 

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