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2020年、“Greenest City”をめざすバンクーバー

著者 Tatsuo Gunji

今年5月末から6月にかけて12日間ほどカナダ各地を取材しました。日本、韓国、ドイツのジャーナリスト5人での旅。自然の豊かさ、風景の雄大さ、カナダの人々の優しさ、それとカナダが観光にかける意気込み、などなどを感じた楽しい旅でした。この旅の目的の一つは、メディアの目から見て番組のヒントになるようなテーマを探すこと。幸い私なりに、これはと思うヒントを幾つも見つけた気がします。ということで、これから何回かに分けて旅の楽しさと、(参考になるかどうか分かりませんが)番組のヒントについてお届けしたいと思います。

5月29日と30日、カナダ、ユーコン準州の準州都ホワイトホースでカナダ各地からの観光担当者とミーティングを終えた翌日、私たちは西海岸のバンクーバー市からツアーを始めました。市内の海岸に面したキッツラーノで昼食した後、しばし海岸を散歩。砂浜には流木がベンチ代りに整然と並べられ、また市内の海辺にはすべて防波堤を兼ねたseawallと呼ばれる遊歩道が整備されています。
家族連れでウォーキングしたり、サイクリングをしたり、市民が思い思いにさわやかな海辺の空気を楽しんでいます。その光景を見ながら、ホワイトホースのミーティングでバンクーバー市の観光担当者から聞いた話を思い出しました。2020年、市は世界一グリーンな街(Greenest City)を目指すというのです。

市内を走る道路に自転車レーンを設けて、可能な限り自転車移動を奨励する。さらに市内乗り入れの自動車を減らすために公共交通機関を充実する。市内を走るタクシーをすべてハイブリッド化する。
2010年の冬のオリンピックで使われた選手村の建物も終わった後は市民のための住宅に利用される予定で作られましたが、これも屋根に芝生を植えたり、雨水を循環させて使うなど環境に優しいもの。また、市内のホテルもごみゼロを目指していると言います。そういう意味で、バンクーバー市には、カナダの先進的な環境政策のメニュー全部が揃っているようにも思います。

カナダは、国を挙げて地球環境に優しい持続可能な社会を作ることに取り組んでいます。例えば、カナダ最大の都市トロントなども二酸化炭素の削減では世界の都市中最も実績を上げている都市のひとつ。二酸化炭素削減のためのトロント大気基金を設けてビルの省エネにも取り組んでいます。また、目の前のオンタリオ湖の湖水を市内に循環させて気温を下げるなどのユニークな取り組みもしています。

そう言う中で、いち早く世界一環境に優しい都市作りを宣言したバンクーバー市の心意気は素晴らしい。聞くと意気込む市長と州知事との間では、必ずしも足並みが揃っているわけではないようですが、それも含めて、ユニークな環境政策を大胆に取り入れているバンクーバー市は、カナダの環境政策の先進的モデル都市として取材候補地の一つではありますね。

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