ストーリーアイデア

ベストセラー作家の目を通してカナダ文学を味わう

素晴らしいカナダの文学作品の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

著者 Lori McNulty

鉄橋から修道女が吊り下げられた場面。マイケル・オンダーチェの『In the Skin of a Lion』(邦訳『ライオンの皮をまとって』)を読んで、トロントに足を向けて眠れなくなりました。いや正確には同じような方法でこの街の建設に力を尽くした移民たちに対してです。

旅とフィクションはいつも新しい世界を見せてくれます。読者は文学作品を通じて新たな場所に出会いたがっている—。そう説いてみせたのは、小説家のローレンス・ヒル。「わくわくするような魅力的な文学作品は時間と場所の設定がしっかりしている。具体性があって脚色が絶妙だと、そこに普遍性が生まれる」とヒルは語ります。
優れた小説は、まるで魔法のように先を見通す力を与えてくれます。あらん限りの想像力を発揮し、素晴らしいカナダの文学作品の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

In the Skin of A Lion (邦訳『ライオンの皮をまとって』) マイケル・オンダーチェ(Michael Ondaatje)
舞台は1920年代〜1930年代。労働者階級と入植者たちの厳しい苦難の日々が見えてくる。Project Bookmark Canadaでは、小説や詩の舞台となった場所に文学作品の一節を記した碑が設置されています。そんな作品の舞台を訪ねてみてはいかがでしょう。

The Book of Negroes ローレンス・ヒル(Lawrence Hill)
自由を求める黒人王党派。彼らは19世紀初頭にアメリカ独立革命時にイギリス支持に回った奴隷たちで、ノバ・スコシア州シェルバーンに暮らしていました。作品には、逃げ場を失ったヒロインとしてアミナタ・ディアロが登場します。その心模様、そして悲惨な日々がこの名作の主題となっています。

A Tale for The Time Being ルース・オゼキ(Ruth Ozeki)
カナダ系アメリカ人のルース・オゼキの作品。小説の舞台はネオンきらびやかな東京から静寂に包まれたブリティッシュ・コロンビア州デソレーションサウンドへ。フィヨルドと山々が美しいリゾートです。本作品は2013年のブッカー賞最終候補作となっただけあって、深みのあるストーリーにぐいぐいと引き込まれます。海岸に流れ着いたキティのランチボックス。中には東京に暮らす10代の少女の日記が…。

Lives of Girls and Women アリス・マンロー(Alice Munro)
2013年のノーベル賞文学賞に輝いたアリス・マンロー。現代短編小説の巨匠であることに疑いの余地はありません。カナダのチェーホフとも呼ばれるマンローの作品を読んでいると、オンタリオの美しい景色の中を列車で旅しているような錯覚に陥ります。本作は大人への階段を昇る少女が主人公。オンタリオ南部の小さな町ジュビリーに暮らす少女デル・ジョーダンの失恋、女であることの苦悩が描かれます。

The Shipping News(邦訳『シッピング・ニュース』) E・アニー・プルー(E. Annie Proulx)
ピューリッツァー賞受賞作品。読んでいるだけで、波しぶきを感じられるほどリアリティのある作品です。精神的に辛いことばかりの生活から抜け出したくてニューヨークからニューファンドランドに移り住んだ新聞記者の物語。ストーリーに即した写真をご覧ください。

The Tin Flute ガブリエル・ロイ(Gabrielle Roy)
作品の舞台は、モントリオールの労働者階級が多く暮らす地区サンアンリ。第二次世界大戦中、貧困にあえぐ家族の姿をフランス系カナダ人の著者が暖かいまなざしで描き出します。

Jade Peony ウィエイソン・チョイ(Wayson Choy)
秘密の多いある家族。その中心的存在である祖母のポーポー。1930年代末から1940年代にかけて、戦争に堪え、バンクーバーのチャイナタウンの不景気のどん底で中国からの移民一家が味わった数々の苦難を中国系カナダ人の3人兄弟が語ります。

Fugitive pieces(邦訳『儚い光』)アン・マイクルズ(Ann Michaels)
ナチスの虐殺を間一髪で逃れてポーランドからギリシャへと移ったヤーコプ・ビア。やがてトロントで家庭を築くものの、不安な気持ちは消えない…。詩のように流れる深みのある小説。悲劇に胸をえぐられる作品です。

Monkey Beach エデン・ロビンソン(Eden Robinson)
小説の舞台は著者の故郷であるブリティッシュ・コロンビア州西海岸のキタマートビレッジ。主人公は、先住民・ハイスラ族の少女リサ・ヒル。一度読んだら忘れられないほど印象深い作品です。美しい景色と9000年に及ぶハイスラ族の文化に心動かされます。

No Great Mischief(邦訳『彼方なる歌に耳を澄ませよ』)アリステア・マクラウド(Alistair MacLeod)
スコットランド人の血を引く二人の兄弟。壮大な舞台設定でありながら、心の内側まで描き出す家族小説です。一度は距離を置いていた二人が、幼い頃に暮らしたノバ・スコシアの美しいケープ・ブレトン島の家、オンタリオ北部の鉱山などの思い出をたどりながら、和解を模索します。

Green Grass, Running Water トーマス・キング(Thomas King)
アルバータ州には今もブラックフット族が暮らす地区があります。この地区を舞台に、現代社会と先住民の伝統の対立を見事なタッチでコミカルに描きます。移動生活や変幻自在の精霊であるコヨーテが登場します。

プリント
使用法

We welcome you to use these story ideas as inspiration for your own stories about Canada. The CTC owns all rights worldwide. (Our images are also royalty-free and available for editorial print, broadcast and electronic use.) If you choose to reproduce these texts for editorial use only, please include the author's byline and "courtesy of the Canadian Tourism Commission." If you cut, edit or modify the text in any way, please include this note: "The text has been modified from the original." Thank you.

タグ:
Ontario,Georgian Bay - 背景画像を見る